ビットコイン分裂について -なぜUASFを支持するのか-


Zaifコイン積立の成績記事はこちら(12/9更新)

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くりぷと@CryptoBlogerです。

最近何かと話題のUASF(BIP-148)

 

ビットコインが8月1日に分裂するとかしないとか、お聞きの方も多いと思います。

 関連記事:BIP148:8月1日に備えるためのビットコイン初心者ガイド | コインチョイス

 

でも、はっきり言って「何それ?」ですよね。

 

私もニワカながら勉強し、何とかキャッチアップしようとしている状況ですが、分からない事も多いです。間違っている部分もあるかもしれません。

 

それでも、私はUASFを支持しています。

 

さらにフルタイムビットコイナーの大石氏よりドリアンノードを購入し、現在セットアップ中です。

ドリアンノードとは、大石氏がご自身で設定された、UASFを実行できるフルノード(ビットコインの取引記録をリレーするコンピュータ)になります。ラズベリーパイという小型のコンピュータを母体に使用しています。

doublehash.me

 

UASFの立場を明確にするとともに、ビットコインネットワークに参加する事が出来るわけですね。ビットコインユーザーの一人として、この騒動の主体の一部となります。

 

ところがこのドリアンノードのセットアップが、正直言うと結構大変(大変さも含めて楽しくもある)

マニュアルは付属していますが、ターミナルでの簡単なコマンド打ち込みや、SSHでのログインなどの手順が必要で、非エンジニアの自分には中々に重い作業です。

さらに私の場合、自宅のLAN環境を変更してポートを解放しないといけない(平たく言うとセキュリティのためにルータ側にブロックされていた回線を開くこと)ので、プロバイダに連絡してオプション費用を払い、設定を変更する必要が出てきました。セキュリティ対策も見直す必要があります。

この一連の作業がかなりしんどい。月額のネット利用料も少し上がります。

ちなみにドリアンノードではなく、PCで0からフルノードを構築したら、この程度の作業では済みません。

大石氏には大変感謝しています

 

こんなに苦労して、なぜにUASFを支持するのか?

ここを掘り下げてみたいと思いましたし、業界的にここ2ヶ月はホットな話題になると思いましたので、一度自分なりに整理してみたいと思いました。

 

尚、今後、色々な専門家の方々からの情報も出てきたりして、私の認識や誤りを修正する事もあるかもしれません。その場合はまた立場や意見を修正していくつもりです。

 

なぜUASFを支持するのか

前置きが長くなりましたが、UASFを支持する理由は下記の通りです。

 

理由① スケーラビリティ問題を解決して、ビットコインの価値を上げたい

理由② Jihan氏が信用出来ない(Asicboostを放置できない)

理由③ 一部のマイナーや関連企業による寡占化を防ぎたい

 

1つ1つ説明していきます。

 

理由① スケーラビリティ問題を解決して、ビットコインの価値を上げたい

そもそもUASFの話が立ち上がった背景にスケーラビリティ問題があります。

ビットコインの取引量増加に伴い、ネットワークがパンパンになり、処理が遅くなっている問題です。取引手数料も最近急に高くなりましたね。この問題を解決する方法が以前から開発者などから提案されていたのですが、そのうちの一つに、有名なSegwitがありました。

Segwitはライトコインやモナコインで先行実装された技術で、ブロックチェーンの「ブロック」に格納される情報量を減らすことで、スケーラビリティ問題を解決します。Twitterで例えた下記記事が分かりやすいです。

(Twitterは)返信の際に@に含まれるユーザー名を、140文字に含めないことにしました。

これによって、多数のひとに返信しても、140文字ぎりぎりまでメッセージを書くことができるようになったのです。

出典:Twitterの仕様変更がSegwitであるという、非常にわかりやすい説明がありますので、これを紹介します | ビットコイン研究所

 

UASFは、このSegwitをマイナー(ビットコインを採掘している人やPC)ではなく、実際にビットコインを買ったり売ったり使ったりしているユーザーの主導で実装しようというものです。

関連記事:【図説】8月1日にUASFが実行されると、ビットコインに何が起こるのか | ビットコインの最新情報 BTCN|ビットコインニュース

 

スケーラビリティ問題を解決するためには、Segwit以外にも方法があり、この方法論を巡ってビットコインの開発者やマイナーのコミュニティが分裂して、喧々諤々の議論がされていました。数年に渡ってグダグダと続き、全く解決していません。主要な開発者だったマイクハーン氏が「ビットコインは死んだ」とブログに書き殴って姿を消し、ビットコイン価格が暴落したこともありました。

関連記事:マイク・ハーンのビットコイン失敗宣言は本当か?価格は今後どうなるのか?【Weekly レポート017】 | ビットコイン研究所

 

そういった中で、先日のConsensus2017において、「Segwit+2M」という案が提案されました。Segwitを実装するとともに、ブロックサイズを現行の1Mから2Mに増やす案です。

バリー・シルバート率いるDigital Currency Group(DCG)は23日、ニューヨークで開かれたConsensus 2017に合わせて、最大手マイナーBitmainを含む21カ国56社で合意しハードフォークを実行すると宣言した(Bitcoin Scaling Agreement at Consensus 2017)。

合意に至ったハードフォークの元になるのは、RSK LabsのSergio Demian Lernerにより3月31日にメーリングリストで提案された「Segwit2Mb」と呼ばれるアイデアだ。これは、Segwitがアクティベートに至れば、6ヶ月後にブロックサイズを2MBに拡張するコードを予め約束事としてソフトウェアに組み込むというもの。

出典:シルバート協定はビットコイン・スケーラビリティ問題に終止符を打たないかもしれない | ビットコインの最新情報 BTCN|ビットコインニュース

 

ここまでをまとめると、大きく分けて、ビットコイナーが「UASF」と「Segwit+2M」のそれぞれを支持する派閥に割れている状況です。ハッシュレート(ビットコインを採掘するコンピュータパワー)で比較すると、前者が20%弱、後者が83%位の割合です。

私が支持する「UASF」は少数派ですね。負けています。このままでは、最悪コインが2つに割れることも考えられます。

 

さて、ここまで長文にお付き合いいただいて読んでくださった方々は、一つ疑問に思ったかもしれません。

 

『「Segwit+2M」案でスケーラビリティ問題が解決するし、そもそもこちらの案にもSegwitが入ってるじゃん。だったらすんなりこちらで良いじゃん』と。

 

そうなんです。ポイントはそこだと思います。

両案に「Segwit」が入っている。

なぜそれなのに「UASF」にこだわるのか?

 

ここで、次の理由②に進みます。

 

理由② Jihan氏が信用出来ない

Jihanって誰やねん?と思う人もいると思います。

なので、顔写真を拾って来ました。

 

https://media.giphy.com/media/3oKIPzwLagT7bLkGpq/giphy.gif

 

pepe化されてました。

 

 

 

偉大ですね。愛されてますね。

 

 

彼はビットコインの主要マイニングプールであるAntpoolを運営する、Bitmain社の創業者の1人です。

twitter.com

 

ちなみに、マイニングプールのシェアはこちら。Antpoolは堂々たる1位です。f:id:D25Joh-1:20170606223438p:plain

出典:Coin Dance | Latest Bitcoin Blocks by Mining Pool (last 7 days) Summary

 

私、今までのニュースを見る限りだと、このJihan氏が全く信用出来ません。

以前はBUという、ブロックサイズを可変型とする案に固執し、Segwitには強行に反対していました。またライトコインのSegwit実装時は妨害もして来ました。それが、今回突然「Segwit+2M」案に宗旨替えしています。

関連記事:ライトコイン暴騰中! ついにSegwit導入か - くりぷと戦記 -主に暗号通貨の話-

 

加えて、ASICBoost疑惑があります。 

ASICBoost はマイニング時の消費電力を 30% 削減し、計算効率を 30%上昇させると言われる技術で、BITMAIIN 社が生産しているチップには全て使用されている。

更に BITMAIIN 社はこの技術を秘密裏に自社のチップでのみ使用している。

出典:ビットコインハードフォーク問題に隠された裏の真実とは? | BitTimes

 

 

これは自社のマイニング効率を上げ、自社だけが得をするバグです。

関連記事:AsicBoostの脆弱性を利用した不正発覚でBitmainが窮地に

 

また、Bitamain社が販売するマイニング用のチップに、敵対するマイナーのマイニングマシンを殺すバックドアが仕込まれていた、というニュースもありました。

BITMAIN社のANTマイニングハードウェアにバックドアがあることが指摘された。

このバックドアを利用すると、BITMAIN社が任意のANTマイニングマシンをリモートで停止させることができる。50%に及ぶハッシュパワーが一瞬で停止する自体も想定出来るとしている。

出典:Antbleed – BITMAINのマイニングハードウェアにバックドアが見つかる | ビットコイン研究所

 

Bitmainはこれはただのバグだった、というtweetをしていますが。

 

これらの話と「Segwit」がどう繋がるのか、という事なのですが、

「UASF」のSegwitでは「ASICBoost 」を阻止出来ますが、「Segwit+2M」では、阻止できない

とされています。

つまりJihanのBitmain社がさらに競争力を増す事となります。

これは良くない。

出典:シルバート協定はビットコイン・スケーラビリティ問題に終止符を打たないかもしれない | ビットコインの最新情報 BTCN|ビットコインニュース

 

ちなみにASICBoost でマイニング効率を上げてハッシュパワーを上げる、というのは、見方を変えれば企業努力でもありますし、ビットコインの思想そのものとして、各人の経済合理性に基づいてシステムが維持される、という事があるので、一概にASICBoostは悪だとは言えないかもしれません。

しかしながら、もしそうなら最初からそう言えば良いわけで、今まで散々スケーラビリティー問題を放置して来た理由が分かりません。後ろめたい事(ビットコインネットワーク全体を支配したいとか)があったからこそではないかと勘ぐってしまいます。これによって、我々ビットコインユーザーは多大な不利益を被って来ました(お陰でリップルちゃんに浮気しちゃったw)。

そもそもこれだけのスキャンダルを引き起こす一企業を、野放しには出来ません。

 

ここまでの話をまとめると、スケーラビリティを解決したいし、Jihanを信用できないので、「UASF」を支持します。ということになります。

 

理由③ 一部のマイナーや関連企業による寡占化を防ぎたい

もうここまで読んで来て、大分お腹いっぱいになって来ましたね。

私も同じです。早く寝たいですwww(現在am0:14)。

 

理由③は、理由②と重複しますが、現在ビットコインの採掘は一部のマイニングプールに集約され、彼らが実権を持っている状況です。

これはビットコインの設計上、元々予期されていましたし*、ある程度は仕方のないことなのですが、ユーザーが結果的に不利益を被っています。

出典*:デジタル・ゴールド--ビットコイン、その知られざる物語 | ナサニエル・ポッパー, 土方奈美 | 工学 | Kindleストア | Amazon  http://amzn.to/2szVonB

 

それに、色々な意見があるとは思いますが、ビットコインは、ユーザー、マイナー、開発者、それぞれの意見を取り入れ、民主的に運営すべきだとも思っています。

せっかく中央管理機構がおらず、初めて政府の手を介さずに、市民が自身の責任と手で使える価値伝達手段であるビットコインが生まれたのに、この価値を一部の企業がコントロールできるのはおかしい。これでは、他の中央集権型のコインと変わりません。(念のため付け加えると、XRPやETHなどが悪い、という意味ではありません。これはこれで独特の良さがあります)

ですので、ユーザーの意見、パワーも今回の騒動に組み入れ、牽制したい、という思惑があります。

 

長くなりました。

 

明日6/7の20時から「ビットコイナー反省会」というyoutubeの番組で、このUASFの問題を議題に、議論が行われるとのことです。

 

モデレーターのHigashiさんとザキヤマさんはUASF反対派(UASFは失敗する可能性が高いから)、大石さんはUASF支持派です。

 

Segwit以外の技術や方法論についても言及がありそうですので、個人的にはかなり期待しています。

 

追記:

上記番組で言及されていたBIP-148のリスク(反対の理由)は、主に「ネットワーク分裂と混乱が長期化する可能性」「レガシーチェーンからの攻撃(BIP-148シグナルの偽装やからブロック採掘など)」「レガシー派によるハードフォーク強行の可能性」「UASFが悪い前例となる」など。でした。

 

大石氏の主張のポイントとしては、隠れたアジェンダとしてAsicboostのバグ問題があり、今回のSegwit実装でパッチを当てられなければ、今後永久にバグを修復できず、ビットコインの死を意味する、との事でした。

詳しくは下記動画にて。

 

www.youtube.com

 

8/1に備えて何をすれば良いか

最後に、ビットコインの分裂に備えて何をすれば良いか、書いておきます。

ビットコインは最悪分裂する恐れがあり、その影響で暴落する可能性もあります。

(UASFが優勢だから、事態は収束する、という見方もネット上にはあるようですが・・。)

 

まず一番の対策は、身も蓋もないですが、

 

・全部売ってしまうこと

 

だと思います。

今ビットコインは高騰してますし(約32万)、不透明な状況ですから、資産を減らしたくない方は売り払うべきです。

 

 

2番目の対策としては、

 

・取引所からウォレットにビットコインを避難し、落ち着くまでは8/1前後に売ったり買ったりしないこと

 

です。

 

この騒動の中で、片方のビットコインが消失したり、取引が成立しなくなる(取引が無かったことになる)可能性があります。

この辺りのことについては、下記の素敵記事をご覧ください(丸投げw)

関連記事:BIP148:8月1日に備えるためのビットコイン初心者ガイド | コインチョイス

 

追記:

私の今後のスタンスですが、UASF成功の方に張っているので、アルトコイン含む全銘柄をHODLします。またビットコインのシェアが少なくなって来たので、少し増やす予定です(10%位まで)

関連記事:1ヶ月の運用結果 136万円→486万となりました - くりぷと戦記 -主に暗号通貨の話-

全部が暴落したら、その時点で買い増しします。

 

UASFが成功しそうだと思う理由は、以下大石氏のブログの引用となりますが、

  • 8.1以降、ハッシュパワーが割れていた場合、
    • レガシーチェーンのパワーが大きい場合は、チェーンが分岐し永続する
    • どこかの時点で、BIP148チェーンがレガシーチェーンを追い越した場合、再編成が起こり、BIP148チェーンが残る

    出典:UASF(BIP148)ビットコイン分裂の危険性について | ビットコイン研究所  

 

「レガシーチェーンのパワーが大きい場合は、チェーンが分岐し永続する」

→レガシーチェーンにBIP-148チェーンが追いつくと、その時点でレガシーチェーン側の取引が無かった事になります。例えそれが数年後であったとしても。ハッシュパワーが高いとしても、こんなチェーンの通貨、支持が得られるとは思えず、BIP-148側に収束すると見ています。

(BIP-148側のみのチェーンを正当とみなす取引所やウォレットが出てくると良いですが、そういうことは可能なのでしょうか。このポイントは今後調べます。)

 

「どこかの時点で、BIP148チェーンがレガシーチェーンを追い越した場合、再編成が起こり、BIP148チェーンが残る」

→これはUASFの勝利を意味します。 

 

最悪、ハードフォークでレガシー側が出て行ってしまったとしたら、それはその時に対策を考えます。多分暴落した両チェーンを買い込んで(BIP-148の比率を多くすると思います)、しばらくアルトコインを中心にトレードすると思います。

 

以上、今回の記事を終わらせていただきます。

長文にお付き合いいただき、誠にありがとうございましたm(_ _)m