くりぷと(@_CryptoBlogger)です。ほろ酔いです。
注意:本記事は2017年7月4日時点のものです。ビットコインは、2017年8月にオリジナルのビットコインと、BitcoinABCをベースとした”ビットコインキャッシュ”の2つに分裂しました。
ビットコイン分裂の状況が目まぐるしく変わりました。以前の記事に引き続き、現状をまとめます。
関連記事:ビットコイン分裂 事態急展開 そして今後の予想(UASF vs Segwit2x) – くりぷと戦記 -主に仮想通貨の話-
前回記事を簡単に振り返ると、バリー氏主導するSegwit2xが、BIP-141(オリジナルSegwit)をサポートする事が明確になり、8/1以降のチェーン分裂はしなさそうだね。一安心、といった感じでした。
Jihanが提案したUAHFも一旦は影に隠れた状態です(が、これは生きており、詳細後述します)
そして、6/30にSegwit2xのソフトウェアβ版がリリースされ、現在レビュー中です。
複数の開発者がバグを見つけたり、コードにおかしな所が無いかチェックしている状況。
その中で、こんな海外記事が出ました。
今まで知らなかった事がたくさん書いてあり、フムフムと思う一方、これマジか?と驚く内容になってます(私だけ?)
下記、8/1のUASFアクティベート付近のビットコインを取り巻くスケジュール表です。
以降、上記の記事が正しいと言う事を前提に書かせて貰います(フェイクニュースだったらごめんなさいw)
まず、簡単に専門用語の説明です。主に大石氏の記事を参考とさせて頂きました。
ビットコインの専門用語解説
BIP:Bitcoin Improvement Proposalsの略。各開発者により提案される技術文章
BIP-141:オリジナルのSegwit
BIP-9:ソフトフォークの導入方法を規定した手順。ここでversion bitsという情報(ブロックチェーンのブロックの中に含まれるシグナル)を定義。bits1とbit4が、今回の話に出て来ます。
bits1:bits1のブロックが全体の95%に達するとSegwit(BIP-141)がonになる。
bits4:後のBIP-91で説明します。
BIP-148(UASF):2017年8/1にbits1が含まれていないブロックをUASFの各ノード(ビットコインの取引記録をリレーするコンピュータ)が拒絶します。これにより、Segwitに反対していたマイナーへのSegwit導入圧力をかけ、Segwit実装を促す手順です。
BIP-91:BIP-9に準拠したSegwit実装に向けた手順。Segwit2x陣営が採用。bits4のブロックが全体の80%に達するとbits1が含まれていないブロックを各ノードが拒絶します。
BTC-1:Segwit2x陣営により開発され、6/30にβ版がリリースされたソフトウェアの名称。Coreのソフトウェアのコピーを元に開発された(フォーク)との事。
引用:
Segwitの状況についての基礎理解と再整理をしてみました(UASF/Segwit2x) | ビットコイン研究所
【図説】8月1日にUASFが実行されると、ビットコインに何が起こるのか | ビットコインの最新情報 BTCN|ビットコインニュース
ビットコインの分裂(フォーク)に関するスケジュール
まず、主だったスケジュールは、下記の通り。
7/14 BTC-1の正式リリース
7/21 BIP-91のシグナリングスタート。bits4が立ち始める。
7/25位 BIP-91のアクティベート。
7/29 この日までにBIP-91が有効では無い場合(bits4が80%未満)、ビットコイン分裂リスクが高まる。
If BIP91 has not activated by this deadline, Bitcoin may well be heading for a chain-split.
引用:Countdown to SegWit: These Are the Dates to Keep an Eye On
8/1 UASF発動。BIP-91がロックインまたはアクティブになっている場合は、チェーン分岐は起きない。BIP-91がノンアクティブとなりチェーン分岐が起きた場合は、「148BTC」と「Legacy Bitcoin」の2つが一時的に生まれる。あとは両陣営のハッシュパワー次第。
8/4 Jihan率いるBitmain社による、”BitcoinABC”のローンチ。8/1までにBIP-91がアクティブではない場合、Bitmain社はこのプランを実行に移すと宣言している。このソフトウェアを入れたマイナーは”BitcoinABC”のビットコインを掘れる。
8/15 位 さらに新しいビットコインである“NewPoWBTC.”の登場?
BIP148のハッシュレートが極めて低い場合、ユーザー側はPowアルゴリズム変更に関するハードフォークを実装する?(ここ、良くわかりません)
If miner support on 148 Bitcoin remains low, (some of) its users may opt to implement a hard fork to change the proof-of-work algorithm.
引用:Countdown to SegWit: These Are the Dates to Keep an Eye On
8/1〜15に148BTCを持っていた場合、これは同時に”NewPoWBTC”を持つ事を意味する。
8月中旬 ビットコインは“148 Bitcoin”, “NewPoW Bitcoin”, “Bitcoin ABC,” “Legacy Bitcoin”の4つに割れる可能性がある。
さらに”容量”のハードフォーク部分。先のスケジュール表では10月にSegwit2xのハードフォークにより、ブロック容量が増える事になっている。
この件に関して、core開発者であるLuke氏による、BTC1レビューを経ての指摘。
(以下、Tone Vays氏の解説含む)
At this point anyone even thinking about running #SegWit2x Trojan Horse is pretty much a Traitor to #Bitcoin #BIP148 https://t.co/U23m9TaPuw pic.twitter.com/DT8rP2vYJO
— Tone Vays [UASF-148] (@ToneVays) 2017年7月1日
・BTC1ベータ版のテストには、新しいテストネットである「testnet5」が用いられている。なぜ新しいテストネットが作られたのか、真の意図は不明。
・ブロック容量のサイズ制限が、2MBではなく、8 MBまで拡張されている
・20%のハッシュレートを持つマイナー(すなわちBitMain)はBIP-91を拒否できる。
再度大石氏による、補足解説(Luke氏の上記レビューへの解説)。
3. 更に重要な指摘:Segwit2xの真の意図は、Segwitを更におくらせてUASFを潰すことだ。BIP91によりマイナー達はあたらしい投票パワーを手にした。これは、BITMAINが最後の最後になって20%票でSegwitを阻止するのにつかわれる
— Tetsu UASF 大石哲之 (@tyk97) 2017年7月1日
以下私見:
相変わらずわけが分からない状況ですが、やはりBitmain社の意図が不気味に感じます。ギリギリまで「Segwit2x支持するよ」と言いながら、最後の最後で拒否権を発動し、8/1にチェーンが分岐。その後、用意していた独自プランで“Bitcoin ABC,”のビットコインを生成し、他のマイナーの協力も取り付けた上で、ビットコインを支配するつもりなのでしょうか。
また、“NewPoW Bitcoin”,というのも良く分かりません。元気があれば、slackに掲載されているようなので、見に行って見ます(もう、疲れましたw)
全く持って理解が追いついていないですが、一ユーザーとして出来る事は
・7月下旬からはビットコインの取引を実施せず、Trezorなどのハードウェアウォレットに移す
・8月15日までビットコインは使わないで様子を見る
・UASFに参加する
という事になると思います。
また分裂が必至となれば(7/29〜31位にわかる筈)、価格は大暴落でしょうから、その前に利確(税金を考慮)か他のアルトコインへ退避しておく必要がありそうです。加えて買い増し用の現金の用意。
*今回の記事は、今後間違いを発見しましたら、訂正致します。
追記
尚、ビットコインは国内の主要な取引所で購入が可能です。
3大取引所の比較記事はこちら↓
関連記事:“NewPoW Bitcoin”について調べた記事はこちら。
関連記事:私がUASFを支持する理由はコチラ
分裂問題その後:
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