こんにちは。3連休中にピケティの「格差と貧困」についての意見を読み直し、日本の現状について改めて考えさせられた、ぶらっくプリン(@Black___Pudding)です。
今日はWall Street Journal(WSJ)からもう1本、ビットコイン(BTC)関連の記事を紹介したいと思います。2018/01/03付 の記事です。
ビットコインとゴールドの産出コストの比較
この記事で面白かったところは、ビットコインをコモディティ製品として考えた場合、その産出コストはどれくらいで、同じくコモディティ製品の代表格であるGoldと比較した場合、どれくらいの価格に落ち着くのだろうか?と試算している部分です。
結論としては、ビットコインをコモディティとして見た場合、残念ながらビットコインの価格は長期的に見て下がりうる。とのことです。
If bitcoin has more in common with gold than dollars, it could have a long way to fall
何故GoldとBTCを比較したか?
- 両者とも総産出量が決まっており、インフレに抵抗性がある
- Goldが長期的に価値を持ち続けている要因の中で最も重要なのは、その産出コストであり、価格が大崩れしても産出コストを下回ることはほぼない。この記事では、ビットコインもこれと同じ原理が当てはまるとして両者の比較を試みます。
下図のように、2016年に大崩れしたGoldの価格($1,151)も、産出コスト($844)は上回っています。
BTCの産出コスト
では、BTCの産出コストはいくらなのでしょうか?
この記事によると、電気代の安いルイジアナ州で$3,224/BTC(BTC1枚当たり、約36万円)。中国などもっと電気代が安いであろう場所での産出コストはこれを下回るでしょうから、BTCをCommodityと同じと考えた場合、現在の価格(180万円程度)が高すぎると考えられるのも仕方がないと思います。
各国の要人がビットコインの過熱を警告し、その危険性を声高に発信していますが、その心理の裏には
「ビットコインそのものの価値が良く分からない→仮想通貨の取引状況と概念が似ている既存の金融商品をベースにして物事を考える→比較すると価格が高すぎ、相場が過熱している→危ない」
という心理が働いているのかも知れませんね。
先月開始したビットコインの先物取引に続き、ETF等の関連金融商品が実現されるには、こういった考えを持つ既得権益層の防波堤を突破しなくてはなりません。しかしそれも時間の問題でしょうね。
さて、最後になりますが、この記事では、現在ビットコイン取引で存在感を示しているJapan(下図参照)で円高が進んだり、日本の投資家がビットコインの価格の高さに見切りをつけたら、残念ながらビットコインの価格は下がるだろう。
とも結論付けられています。
出典:https://www.cryptocompare.com/coins/btc/analysis/JPY?type=Currencies&period=ALL
日本の投資家がビットコインの価格に大きな影響を持つことを認識して、仮想通貨取引に参加したいと思います。
編集後記:
ビットコインの価値の源泉については、度々議論の的となります。ブロックチェーンは今までに無い概念ですので、既存の尺度でビットコインの本来の価値を推し量るのは、難しいのかもしれませんね。(くりぷと)
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