くりぷと (@_CryptoBlogger)です。こんにちは。久々に面白い仮想通貨(暗号資産)のプロダクトを触っています。
肝になる通貨はステーブルコインの「Dai」です。
Dai、マジで面白いな。ETHを担保にステンブルコインの借り入れを行う仕組みなんだけど、人手を介さずに、クレジットも不要で自動で実行出来てしまう。資産運用や資金調達に役に立ちそうだ。
— くりぷと@₿lockchain (@_CryptoBlogger) 2018年9月9日
Daiが面白いってのは、直接ブロックチェーン/スマコンを触ってる感があるから、という気がして来た。送金してるだけだけど、コントラクト通りに動く。
— くりぷと@₿lockchain (@_CryptoBlogger) 2018年9月10日
Daiはイーサリアム上で動くトークンで(ERC-20)、米ドルと同じ価格に固定されます。固定されると言っても、その時その時の経済環境に合わせて、揺らぎながら緩く固定されます。これをSoft pegというようです。経済は人間の営みですし、人間は揺らぎがあるものですから、Soft pegの考え方はしっくり来ます。
何が面白いかと言いますと、自分のETHを担保として提供する事でDaiを発行出来、しかもそれはスマートコントラクト上で自動で実行される、という点です。発行したDaiはDEX(非中央集権取引所)で、他の通貨に換えて、さらにFiat対応の取引所に送金して現金化するという流れです。もちろんDaiのまま、アルトコイントレードに活用する事も可能です。
来ました未来の金融システム。誰の承認を得る事も無く、自分自身だけで操作が出来る事の面白み。
ホワイトペーパー上で想定されているユースケースは、アルトコイントレードや、急場やビジネスのためのローンの調達などでした。納税資金の調達や学費、普通にお小遣いでも良いかもしれませんね(借金ですが)。担保となるETHの価格が上昇していけば、発行できるDaiの枚数も増えて行きます。ですので、中長期的にETHのUSD建て価格が上昇すると予想するのであれば、有利な取引となります。レバレッジをかけて商売なり生活を広げていけます。ETHをガチホさせておくだけよりは良いのかもしれません。
一方でETHが下落した場合は、Daiの裏付け資産価値が減る事になりますので、強制的に担保を質に出し、買い手を見つける方向にシステムが傾きます。担保は常に、発行したDaiの150%以上を要求され、これを下回ると自動的に精算されます。
例えば、150ドル分のETHを担保とする場合は、100ドル分までしかDaiを発行できない仕組みなのですが(担保全額では無い)、ETHの市場価格が低下して担保価値が下がり、Dai/ETH比率が150%を下回った場合は、担保のETHを全て没収されます。100ドル分のDaiは手元に残ります。
システム全体で、担保ETH総額>Dai総額、となるように調整されているわけですね。
実際に借りる際は、安全マージンを取って、50ドルとか80ドルとかの発行になると思います。担保のETHはスマートコントラクト上でロックされます(Daiを返す事で、担保を取り戻せます)
この比率の管理が出来ない場合は、手を出さない方が良いと思います。また、悪意あるクラッカーからの攻撃やバグによって担保資産を失ったり(または凍結したり)、予期せぬ理由により相場全体が大暴落してDai/ETH比率が下落する恐れもあります。中央管理者も保険会社も付いていないので、担保を無くしたら全て終わりです。
リスクは非常に高いと思いますが、ダッシュボード(管理画面)から色々といじっているのが楽しいんですよね。イーサリアムのブロックチェーンにもバッチリ記録されますし。
仕組みについては、下記に詳しいレポートを書いてくださっている方々がいるので、興味がある方はご参考ください。
なお、現在ではETHのみが担保となっていますが、今年中には複数通貨を担保とするアップデートがかかる予定です。これにより担保資産の暴落リスクを軽減するそうです。金(GOLD)や他のステーブルコインなんかも入って来るのでは無いかと思います。
コメントを残す