Maker DAO利用時のメリットとデメリット/仮想通貨で低金利ローン

Maker Daoにハマっています。何故かと言うと、ETHを取り崩すことなく「低金利のローン」を組めるからです。

Maker DAO利用時のメリット

手元の現金やトークンを増やせる

前回の記事「MakerDAOのDaiが面白い / 仮想通貨(暗号資産)で資金調達」で示したように、Maker Daoの仕組みではETHを担保に差し入れると、DAIの発行を経てから最終的に現金を調達出来るため、急場で現金が必要な時などに役立ちます。勿論、借金ではありますが、ガチホ派の人にとっては優れた資金調達手段なのではないでしょうか。

 

ローンのユースケース

Maker DAOで調達した借金の利用用途です。この他にも、アイディア次第で色々な使い方が考えられます。

  • 自動車を買う
  • 自宅マンションのローンの一部を早期返済する(金利負担を下げる効果)
  • ビジネスの開業/操業資金
  • 自動車ローンの支払い
  • トレードに利用(低レバレッジ)
  • 不動産などの資産を購入してキャッシュフローを得る
  • 子供の学費や養育費
  • 急な旅行や入院などのお金が必要なケース

 

参考:http://nakinomikusu.hatenablog.com/entry/2018/02/10/010203

 

Dashboard画面の見方

Dai|Dashboard画面で全てのローンが可視化されているので、実際に見てみましょう。MKRやらPETHなどの見慣れない単語がありますが、混乱するので細かい所は省略します。

例えば上から5番目のローンでは、約35,000ドルが調達されていることを示しています。赤枠内の意味を順に説明すると、

 

①ローンで貸し出されたDAIの数量。35,000DAI=約35,000ドル=約400万円

②ローン返済時に必要な手数料(利息)。この場合は0.082MKRで、47.5ドル=5,400円。借入期間が長くなると増えるが、年利で0.5%程度。とても安い。

③担保としてロックされているETHの数量。この場合は約406ETH(正確にはPETH)

④担保率。この値が150%を下回ると、担保は没収される(一部は戻ってくる場合も有り)。

⑤発行可能なDAIの残量。28,310ドルが発行可能。

 

このように、Dai|Dashboard上で全てのローンを見る事が出来ます。

 

Maker DAO利用時のデメリット

一方でデメリットというかリスクはあり、

❶急激なETH価格の下落で、突然担保が没収される恐れ

❷未発見のバグをクラッカーに突かれて資産を盗まれたり、凍結されたりする恐れ

の2点を心配しています。

 

急激なETH価格の下落で、突然担保が没収される恐れ

このリスクに関しては担保率を高めに保っておけば良さそうです。過去3回のクラッシュ時も、いくつかの担保率が低いローンが強制清算されることで、Maker Dao全体のシステムは崩壊する事なく守られました。下図の赤い矢印の3か所が、急激にETHの価格が下落した日です。DAIの発行量も一時的に低下しています。一方で、中長期的にはDAIの発行量が安定して増加している事も示されています。

(data https://mkr.tools/ )

 

2018年3月18日:ETH価格は約$850から$600に急落。多くのCDP(1つ1つのローン)の担保率は下限である150%に達し、約580万DAIが支払われた。

2018年8月7日:ETH価格は$370に低下。多くのCDPの担保率は150%に達し、約940万DAIが支払われた。

2018年9月6日:ETH価格は一時的に$200に急落。さらに$700万分のDAIが支払われた。

出典:https://medium.com/@deepitag/ether-deflation-as-caused-by-makerdao-part-2-8e5a12f1d34e

 

また興味深いことに、担保のETHも増加して来ています(DAIが増えているので当然なのですが)。これはMaker DAO自体のシステムへの信用が増え、資金が集まって来ている事を意味すると思います。

出典:https://medium.com/@deepitag/ether-deflation-as-caused-by-makerdao-part-2-8e5a12f1d34e

 

今後も同じようにシステム崩壊を防げるかどうかは不明ですし、予測不可な「ブラック・スワン」が起こる可能性もWhite paperには明記されています。しかしリリースから約10ヶ月、大きなトラブルも無く、DAIも担保のETHも増加している点は、実際に動いているプロダクトとしては評価に値するでしょう。

 

外部からの攻撃による担保資産の盗難や凍結の恐れ

こちらに関しては、リリース前にコードの外部監査が3度実行されており、リリースから今に至るまでにも大きな問題は見つかってはいません。しかし 同じEthereumのアプリケーションである*The DAOや、**Parity、***Bancorのハッキング事例もあり、安心はできません。

Bancorの事件では、盗まれたBATトークンの一部がコアデベロッパーによって緊急避難的に凍結されました。これはこれでDappsのコンセンプトである非集権性から逸脱しているため議論を呼んでいます。

 

参考

*The DAO事件とは?はじめてのビットコイン

参考

**パリティ、ウォレットのバグでイーサリアム盗難 33億円相当BTCN

参考

***Bancor、盗難後の対応で非中央集権性に疑念浮上BTCN

 

トラブル発生時の備え

Maker DAOでもBancorと同様の緊急装置は備わっているのでしょうか?

White paperには「Global Settlement」という仕組みが明記されています。システムが外部から攻撃を受けている時などに発動し、新規ローンの作成がストップされると共に、ユーザーは固定レートでDaiと引き換えに担保のETHを引き出せるようになります。

この発動自体は、Maker DAOの独自通貨の1つであるMKRの保有者の投票によって決定されます。攻撃以外にも、アップデートや大幅な価格の下落時にも適用されます。MKR保有者は、Maker DAO全体の重要な意思決定に参加する事となるわけです。

実際に大きなトラブルが起こった時に、このGlobal Settlementがどのように働き、そしてユーザーの担保資産を守ることが出来るのか、とても興味深いです(もちろんハッキングなんて、無いに越したことはないのですが)。

 

DAIでの資金調達方法は下記のブログ記事を参考にさせて頂きました。

ペッグ通貨Dai イーサリアム担保の発行方法、仮想通貨レバレッジ取引やってみた Vol.29【番外編】

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